猫とガジェットと自転車の小規模な生活

タイトルにあるようなネタをちまちまと綴っています。

機動戦士ガンダムUC 第3巻 「赤い彗星」

購入して読破したのはお正月明け早々でしたが、読んだことすら忘れていたので、今頃になって書いています。

ガンダムUC」自体はそれなりに面白く、筆者である福井氏が非常に「トミノ節」を真似るのが自然で巧いため、無理なくガンダム物として読むことが出来ます。が、舞台設定や状況的にどうしても、F91と印象がかぶる点は否めません。主人公のバナージがまんまシーブックの焼き直しである点が、そうした印象を加速させています。

この辺を第3巻でどうするのか、というのが私の興味のひとつだったのですが……結論から言えば、あまりにあざとさの残る内容となっています。

サブタイトルからもわかるとおり、この巻では「シャアの再来」と呼ばれる男、フル=フロンタルの活躍が主たる内容となっています。が、このキャラの描写がいちいち、シャアをなぞり過ぎていて気持ちが悪いのです。挙句、安っぽいシナリオ作家が良くやるように、シャアの台詞をそのまま言わせてみたりもしています。

そういう話ではないでしょうに…。

「袖付き」のMSや連邦側の新MS「リゼル」あたりは魅力を感じますが、どうにもこう、安易さが見え隠れしてきた感じですね。

機動戦士ガンダムUC 3 (3) (角川コミックス・エース 189-3)