猫とガジェットと自転車の小規模な生活

タイトルにあるようなネタをちまちまと綴っています。

ガジェットな足跡(2007年)

 私のガジェット好きが始まったのは恐らく、1996年のLibretto20購入からではないかと思います。
 その頃からこれまでの間に購入、借用、および評価してきたガジェットは数知れません。でも私は新しいガジェットを使い始めると古いガジェットを「勿体無い」と感じてしまい、オークションや中古買取に出したり、友人・知人に譲ってしまうことが多いのです。そのため、昔の懐かしいガジェットたちはもう、私の記憶の中にしか存在していません。

 それでは少し寂しいなと感じて、せめてここ数年分だけでも記録に残しておこうと思い、このエントリを書いてみました。

 2007年は私にとっても大きなイベント(家族を置いて東京へ単身赴任を開始)のあった年でしたが、当時はこういったガジェットを愛用していました。


■ ノートPC関連

 前年(2006年)の年末に発売された、AMD Geode採用のWindows XPマシンです。タッチパネルを装備しないモデルでしたが、タブレットモードに変形できて、電子書籍を読むことも念頭に置かれた作りとなっていました。
 ポインティングデバイスを2系統装備していたのが特徴的で、通常のタッチパッドの他にも画面の横にボタンとスティックが用意されていました。液晶画面はカーナビのものを流用したということで、変則的で低解像度な点は今から考えるとかなりのマイナスポイントと言えるでしょう。
 この当時、モバイルを意識した超軽量版のミニノート/マイクロノートはほぼ絶滅しており、SA1Fは久しぶりに市場に出てきた国産モバイルノートだったわけで、ガジェット好きとしては飛びつかずにはいられない魅力に溢れていました。
 ただ、キーボードの出来が弁護できないくらいに悪く、わざわざキートップを1枚ずつめくってネジを埋め込む改造をするなど、タッチ改善を図らないことにはどうしようもないマシンでもありました。

 2007年の夏に突如発売された、A5サイズのマイクロノートです。Atomが世に出る前でしたので、そのコンパクトさがガジェット好きに与えたインパクトは非常に大きなものがありました。
 タッチパネルを内蔵した液晶画面は解像度も1024x600と適切で、CPUはDothanコアのA800、メモリは1GBと(当時の基準的に)バランスが取れていたことも大きな特徴でした。Windows XP Professionalをプリインストールしていたのも地味にアピールポイントですね。
 ただしこのマシンもキーボードに難有りで、主にサイズ的な問題からキーレイアウトが独特のものになっており、カーソルキーすら無い(Fnキーとの複合で使う必要がありました)という硬派で変態な配列に、私自身もかなり苦しみました。結局、折りたためるキーボード(Filco:パピヨン)を一緒に持ち歩くことで対処していました。
 それでも単身赴任の無聊を慰めてくれて、東京の各所へ一緒に足を運んだ、思い出深いマシンです。私にしては珍しく、今でも手元に置いているくらいに思い入れを今でも持っています。

 これは個人で購入したものではなく、会社貸与のマシンです。出張が長期に渡ることが明らかになったため、会社へ相談の上で購入をお願いしたのがこのマシンでした。
 実は第1希望のマシンではなく、かなりの妥協の産物ではあったのですが、手元において使い始めると非常に気に入ってしまった因果なマシンでした。バッテリーはあまり持たない反面、CPUはパワフルで、メモリやHDDも交換・増設が容易な構造という、パワーモバイルを存分に満喫させて頂きました。
 当時住んでいた東京の部屋にはインターネット接続のための回線がなく、始まったばかりのFOMA定額接続サービスを使っていましたが、そのUSB端末との相性の悪さにはずいぶんと苦しめられました。その反面、標準のVistaだけでなく、XPやUbuntuも素直に動き、仕事だけでなくかなりの遊びの部分でもいいパートナーとなってくれました。


■ ケータイ関連

 東京へ赴任する少し前に入手した、当時としては破格に高性能・高機能なスマートフォンです。2005年暮れに出たW-ZERO3の衝撃から、翌年夏に発売されたW-ZERO3[es]を経て、非常に洗練された外見とスペックを兼ね備えていました。
 初代のW-ZERO3から一貫してフルキーボードを内蔵し、VGAを超える解像度の画面を備え、前世紀から連綿と続く歴史を持ったWindowsCE系列のOSを採用した高性能機。筐体のデザインもようやく垢抜けた一般的なものに脱皮し、これはかなり流行するのでは……という期待を抱かせる機種でしたが、今ひとつ大ヒットには至りませんでした。
 私はといえば、やはり関東圏で生活する上ではSUICAが便利で、おサイフケータイが使える携帯電話の使用頻度が上がっていくことと反比例する形で、Advanced W-ZERO3の利用頻度が落ちて行きました。それでも2ちゃんねるの読み書きなどには積極的に使用していましたが、現在のスマホのように回線が高速ではなかったこともあり、利用するシーンは非常に限られていたと言えます。

 前年の2006年に機種変して愛用していた、G-SHOCK携帯です。WINに対応した初のG-SHOCK携帯ということでデビュー当時は大々的な宣伝が打たれましたが、すぐに人気はしぼんでしまい、末期は無料でばら撒かれる可哀想な末路と相成った悲劇の機種です。
 不人気の理由はいくつかあると思いますが、頑丈さを考慮してもなお、あまりに大きく重たすぎる筐体が原因の一つであることは否めないでしょう。当時はやり始めていたFlashにも未対応で、非常に硬派な使い心地でした。そういうところも個人的には大変気に入っていたのですが…。
 単身赴任時はずっと、私のめざまし時計としても活躍してくれました。あまりに愛着が湧きすぎて、未だに捨てられずに手元に置いています。

 おサイフケータイを便利に使っていた「P901iS」に変わる形で、会社から持たされた社用携帯です。おサイフが使えなくなったのは非常にダメージが大きく、暫くはSIMを差し替えながら両方を使っていました。
 兎に角薄くて軽いのが身上の携帯電話で、胸ポケットに入れていても邪魔にならず、電話とメールに絞って考えるなら大変に優秀な携帯電話でした。


■ その他

 発売されたばかりのtouchを早速手に入れ、一人暮らしの寂しさを紛らわせるのに活用していました。
 今ではもう考えられませんが、当時のiOSはアプリの追加に対応しておらず、使い道は音楽と動画のプレイヤー、そしてブラウザくらいしかありませんでした。
 部屋には無線LANの環境を持ち込んでいたので、主にベッドに寝転がってWebを散策するのに活躍してくれていました。これも愛着が湧きすぎて、今でも手元に置いていますね。流石にホームボタンが死んでしまっていますので、もう使い物にはなりませんけれど。