空の境界(下)
上、中ときて、下巻の感想です。
単なる好みの問題なのでしょうが、正直に言って、面白くありませんでした。これは非常に残念でした。
式という(ゲーム的にはともかく小説としては結構)斬新な印象を与える主人公の魅力。それを効果的に切り取った上巻。
最強の敵を前に、登場人物を(ゲーム的にですが)絡ませ、菊池秀行テイスト全開で歌い上げた中巻。
それぞれに私にとっては面白い物語でしたが、とりまとめとなる下巻だけはどうしても「今ひとつ」の感を拭えません。最強の敵を先に倒すという構成に難があるのかもしれませんが、結局はありきたりのボーイ・ミーツ・ガールに帰結してしまったことで、残念な気持ちになったことが直接の理由だと思っています。
前半の女子寮を舞台とした話は結構、良いと思います。